「下らない」と言うための知識欲

自分の行動を振り返ると、手に入れたものに悉く「下らない」という判定を下している。
大学しかり、武術しかり、知識しかり。
中島らもがこれを端的に文章に起していた。

『努力の原動力が、くだらない仕事をくだらないとはっきり言い切れるようになるための知識欲だったこと。つまり『社会に対する憎しみ」が核になっていたこと。』

筆力とはこういうものだ。いいたいことを端的に表現する力。もやもやした状況や内面を言葉で切り取る力。
読んだ瞬間衝撃を受けた。自分の抱えていたものがそのまま文章になっている。
しかし、その後らもはご存知のとおりクスリとアルコールにおぼれる。
暗澹たる気分になった。どうしてこう破壊的な人生を送る人間に対するシンパシーが大きいのか・・・。